従来の畳数表記を鵜呑みにしないで!?正しい選び方を解説します
エアコンを選ぶ際、多くの人がメーカーのカタログに記載されている「○畳用」という表記を参考にします。
しかし——
高気密・高断熱(いわゆる高断熱G2〜G3、HEAT20クラスなど)の住宅では、この“畳数表記”が実際の性能と大きくズレることをご存じでしょうか?
従来の“畳数表記”は「昔ながらの断熱性能の家」を基準にしているため、高性能住宅にそのまま当てはめるとほぼ確実にオーバースペックになり、エアコン設置で損をすることになります。
では、実際にどう選んでいけばよいのでしょうか?
この記事では、最近新築戸建てを建てた筆者が、高気密高断熱住宅に最適なエアコン選びの方法を詳しく解説します。
なぜ畳数表記は使えないのか?
エアコンの畳数表記は、実は「家の断熱性能」や「隙間の量(気密)」を加味していません。
畳数表記が前提としている家
- 昭和〜平成初期レベルの断熱
- サッシ性能:アルミサッシレベル
- 気密性能:ほぼ無対策
- 夏は外気がどんどん侵入
- 冬は暖房してもすぐに熱が逃げる
つまり、冷暖房負荷の多い“昔の家”を基準にした性能表示です。
一方、現在の高気密高断熱住宅は、
- UA値:0.2〜0.4台
- C値:0.5以下
- Low-E樹脂サッシ
- 熱交換換気
といった性能が当たり前になりつつあります。
断熱性能が優れているほど、エアコンはほとんど働かなくて済むので、メーカーの「○畳用」より小さい能力で十分というわけです。
畳数表記の裏事情
メーカーも家電量販店も、なぜ畳数表記を修正しないのでしょうか?そこには以下のような裏事情があります。
- 畳数表記を修正すると昔の基準の家でエアコンをつけた場合、スペックが足りずクレームにつながるため
- 畳数の大きいものを買ってもらった方が売上が上がるため
以上の理由から、販売者は畳数表記について積極的に情報発信をしないため、ユーザー自身で調べる必要があります。
筆者の場合を例に挙げると、LDK(26畳),寝室(6畳)子供部屋(4.5畳)×2の合計4台を家電量販店で見積しました。見積結果は79万円。その後、自分で調べて選んだ結果、44万円で設置できました。その差額35万円!!!これをほかの家づくりの予算に回すことができました。
高断熱住宅に最適なエアコンの選び方
エアコン選びで最重要なのは、畳数ではなく**「冷房・暖房負荷(必要な熱量)」**です。
必要なエアコン能力は「地域×UA値×間取り」で決まる
高断熱住宅では、
部屋の大きさよりも “熱が逃げにくさ(UA値)” の方が負荷に強く影響します。
一般的には以下のような目安になります:
▼ 冷暖房負荷の目安(例)
(北海道除く全国一般地域、UA0.4〜0.5、C値0.5程度の住宅)
| 吹き抜けなしのLDK | 必要能力の目安 |
|---|---|
| 15〜20畳のLDK | 2.2kW(6畳用)〜2.5kW(8畳用)で十分 |
| 20〜25畳のLDK | 2.8kW(10畳用)前後 |
| 25〜30畳(大空間) | 3.6kW(12畳用)程度 |
※「20畳LDKに6畳用エアコンで快適」という事例は珍しくありません。
筆者の家は断熱等級6(=UA値0.46相当)またはG2レベル(地域区分:6)かつC値0.2です。
26畳のLDKに12畳用のエアコンを設置し、問題なく使えています。
夏は稼働直後の1.2kwがピークで、部屋が冷えるとその後は0.3~0.7kwで推移しており、冷房能力としては十分足りていました。冬は築1年未満のためまだ試していませんが、12/3時点(外気温:日中13℃、夜7℃)でまだ稼働させていないため、必要能力もそこまで不要と考えています。
LDKだけなら6畳用でも足りたと思いますが、玄関ホールや廊下、ファミリークローゼットなど合わせて13畳程度もLDKのエアコン1台で賄いたかったので、12畳用を選択しました。
まとめ
高気密高断熱住宅では、エアコンは“畳数より小さく”選ぶのが正解
従来の畳数表記は、現在の高性能住宅とは前提条件が全く違います。
そのため、
- メーカー表記をそのまま信じる → ほぼ確実に過大能力
- 冷暖房負荷を計算して選ぶ → 最適で省エネ・快適
という結果になります。
エアコンで節約した費用をほかに使い、皆さんが良い家づくりができることを願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。


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